資本金にまつわる税金のお話|神戸の税理士【みそら税理士法人】

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神戸
2017年7月6日

資本金にまつわる税金のお話


こんにちは。

廣岡会計事務所 長谷川でございます。

今回は、「資本金にまつわる税金」について記載いたします。

少し前にニュースで「某大手メーカーや某大手芸能事務所の資本金の減資」が大きく取り上げられました。

どうして減資するの?反対にどうして増資するの?

 

実は、資本金の金額によって税金の金額は大きくに変わります!!

会社を設立する際、資本金の額をどのように決めましたか?

1、資本金とは?

株式を発行する事で集めた資金です。

その資本金をもとに、会社設立の際に必要なモノを購入したり、必要な費用に充てます。

現在:0円から設立可能

過去:株式会社の場合、最低1,000万円

   有限会社の場合、最低300万円

*期の途中で増資・減資することも出来ます。

 

2、資本金の決め方

資本金には3つの金額の壁があると言われています。

資本金の金額によって受けることができる税金上の特典が違います。

(?)1,000万円の壁

■1,000万円未満の特典(「未満」⇒1,000万円NG)

・新設法人の消費税2事業年度免税

■1,000万円以下の特典(「以下」⇒1,000万円OK)

・法人住民税の均等割

ex)神戸市 従業員数50人以下の場合

1,000万円以下 ?     ?⇒ ? 50,000円

1,000万円超1億円以下   ⇒ 130,000円

 

(?)3,000万円の壁

■3,000万円以下の特典(「以下」⇒3,000万円OK)

・中小企業投資税制における、中小企業者が機械等を取得した場合の税制優遇

3,000万円以下⇒ 税額控除 or 特別償却 選択適用可(「以下」⇒3,000万円OK)

3,000万円超 ⇒ 特別償却のみ(「超」⇒3,000万円NG)

 

(?)1億円の壁

■1億円以下の特典(「以下」⇒1億円OK)

?特定同族会社の留保課税の対象外

?法人税の計算上、所得金額800万円まで軽減税率(15%)が適用可

?各種特別償却、特別控除が適用可

?800万円以下の交際費の全額損金算入

?30万円未満の少額償却資産の特例が適用可(年間300万円を限度)

?法人住民税の均等割の減税

?欠損金の全額繰越控除が適用可

?欠損金の繰戻還付が適用可

?法人事業税の外形標準税の対象外

?原則国税局管轄外

 

 

3、まとめ

1,000万円境界線では消費税、1億円の境界線では法人税の優遇措置が大きなポイントとなります。

但し、今回は税制面にのみ焦点を当てて考察しています。

資本金により、対外的な信用や取引先との契約条件が変わることもあります。

資本金は安易に決めるのではなく、専門家と相談した上で決めることをおススメします。

 

(注)執筆当時の法律に基いて記載しております。

 

 

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