マイナンバー制度対応 その2 ~保管方法と管理に関して~|神戸の税理士【みそら税理士法人】

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2015年10月26日

マイナンバー制度対応 その2 ~保管方法と管理に関して~


こんにちは。廣岡会計 上吹越(かみひごし)です。

上吹越

ハロウィーンの季節ですね!近年、ハロウィーン関連のイベントや商品が多くなった気がしています。

世間の消費活動を活性化させようとしているのですかね。

皆様はパーティー等されるのでしょうか?

ちなみに、上吹越家は例年何もしておりません。。(仮装とかめんどくさいんです…息子よ、ごめんなさい)

さてさて、

今回も前回に引き続き、マイナンバー制度への対応についてご紹介します。

マイナンバー制度のブログは全3回のシリーズで構成しております。

各回の内容は以下です。

 その1 : マイナンバー制度のスケジュール・従業員からの収集に関して?   (ブログはこちら)

 その2 : 保管方法と安全管理措置に関して

 その3 : 従業員以外の収集に関して・廃棄方法・委託に関して ほか

 

今回は2回目なので、 第2弾 「保管方法と安全管理措置に関して」 になります。

文章ばかりのブログになっていますが、ご一読頂き、皆様のご参考になれば幸いです。

 

保管方法に関して

保管方法は3つしかないと考えております。各方法のメリット、デメリットを整理したいと思います。

前提として、社内ではマイナンバーのカード自体は預かりませんのでご注意を!

カードのコピー等を預かる形を想定しております。

 

? 鍵付きのキャビネットなどで保管する

メリット:初期費用のみで済む(キャビネット(金庫等)の購入費用のみ)

デメリット:鍵の管理を厳格に行うことが必要。災害や盗難による紛失リスクがある。

? 自社のパソコンにExcelなどのデータで保存する

メリット:マイナンバーが必要な場合にすぐに見つかる(検索しやすい)

メリットで:収集の抜け漏れ、廃棄の要否などがひと目で分かる。

デメリット:ネットワークのセキュリティ強化が不可欠。

 デメリット:パスワード設定等の厳格化が必要。パソコンの設置場所の工夫が必要。

? クラウドなどのシステムを利用する

メリット:自社での管理が不要。災害や盗難による紛失リスクが少ない。

デメリット:ランニングコスト(月額料金)が発生する。

 デメリット:(従業員の規模にもよりますが「月1,000円?」が相場かと思います。)

 

費用を抑えて事務処理の煩雑さを選択するのか、お金をかけてリスクを低減させるか、

という点がポイントになるかと思います。

 

安全管理措置に関して

マイナンバーの取り扱いには、漏洩防止のための安全管理措置が要求されています。

取り扱いルールの作成・文書化や、社内システムのセキュリティ強化などが該当します。

ここでは4つの管理措置をご案内します。

 

? 取り扱いルールの作成、文書化

?) マイナンバー取扱担当者(例:総務・経理担当)と管理責任者(例:社長)を決め、報告体制を整える。

?) 収集方法、保管方法、廃棄のルールを定める。

?) 万が一マイナンバーが記載された書面、データの紛失があった場合の報告ルートを決める。

? マイナンバーを取り扱う人の限定

?) 給与計算システムなどの業務システムに利用者権限やパスワードを設定すること。

?) マイナンバーが記載をされた書面を机上に放置したり、ゴミ箱に捨てたりしないこと。

? 不正アクセス防止の対応

?) ウイルス対策ソフトの自動更新やファイアーウォールを導入、設定する。

?) 給与計算システムに搭載されているマイナンバーの暗号化を利用する。 

? パソコンの設置場所の工夫

?) パソコンをできる限り人の出入りが少ない場所で使用する、間仕切りを利用する。 

 

いずれの措置も対応に時間がかかりますので、早めの着手をオススメいたします。

 

もしも漏洩してしまったら、いくらの賠償額になるか

参考情報になりますが、

個人情報が漏洩した場合の損害賠償額の金額の算定方法として、

「損害賠償額算出式’03」(日本ネットワークセキュリティ協会)と呼ばれるものがあります。

漏洩の程度にもよりますが、仮に「氏名、住所、生年月日、性別、年収、年収区分」の情報が漏れた場合、

式に当てはめると、1人あたり90,000円の損害賠償額になります。

これが100人分になると、9,000,000円の損害賠償額になります。

更には信頼の低下、売上先仕入先の減少等が発生することが予想されます。

情報漏洩があった場合、経営に大きなダメージとなるのは間違いありません。

 

安全管理措置は自社を守るために不可欠な措置になります。積極的に採用・導入頂ければと思います。

 

少しずつ少しずつ

マイナンバーの対応をされている企業はまだまだ少ないというのが現状かと思います。

逆に捉えると、「対応が出来ているということが他社との差別化になる」と言えるのではないでしょうか。

今後、「情報を扱う」ということに対する安全性、セキュリティ面に関しては、

お客様側から要求される事項になってくると思います。

 

企業の信頼向上のためにも、社内の体制を少しずつ整えていって頂ければと思います。

「ピンチはチャンス」です。一緒に前向きに頑張りましょう。

 

 

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